ヒトのアミノ酸の代謝において、
アスパラギン酸⇔オキサロ酢酸
グルタミン酸⇔α-ケトグルタル酸
などの「アミノ基転移反応」は、全ての反応に関わる物質をきちんと書けなければならない内容です。
「理解した上での暗記」も必要ですが、ある程度までは丸暗記しなければ、この転移反応をテスト時間中に再現して問題を解くのは難しいかと思います。
それ故、どのあたりまでを丸暗記で再現するか、理解した上での暗記で再現するかを考えてみましょう。
覚え方
下図のGIF画像を見て下さい。
私の考えとしては、丸暗記しなければいけないのは①まで。
最悪でも②までだと考えています。
何でも丸暗記することに頼っては、ひねられた問題に対処できなくなるので、丸暗記は最小限にして、あとは「理解した上での暗記」で勉強を進めて下さい。

①両方向の矢印を書き、さらに、だんだん図の中央に進行するような(渦を巻くような)矢印を書き、3、4、5と番号を振ります。これが炭素数になります。
②それぞれの縦の列に、炭素数が一致するアミノ酸を書き込みます。3はアラニン、4はアスパラギン酸、5はグルタミン酸です。
ここで図に書き込むアミノ酸を三角形状に書き込み埋めていくということは、国家試験に向けてある程度勉強している人であれば、わざわざ覚えるまでもないでしょう。
③アラニンのアミノ基を転移するのはALT(アラニントランスフェラーゼ)、アスパラギン酸のアミノ基を転移するのはAST(アスパラギン酸トランスフェラーゼ)ということは、アミノ酸の名称や、この図が「アミノ基の転移」の図であることを考えれば書ける酵素でしょう。
また、PLP(ピリドキサールリン酸)も「アミノ基転移反応の補酵素」ということも、生物および衛生分野で覚えている内容なので、AST・ALTと同時に書き込むことができます。
④すでに書き込んだアミノ酸や縦の列の炭素数をもとにして、アミノ酸が脱離した形や、アミノ基が転移してきた形をイメージして、空白となっている残りの部分の構造式を書きます。
するとピルビン酸、 α-ケトグルタル酸 、オキサロ酢酸の構造式が書きやすくなります。
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